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サステナビリティ
資源循環への取り組み

古紙を中心とした再資源化サイクルに注力し、
資源循環へのたゆまぬ努力を続けています。

資源循環、省資源化への取り組みは、古紙、木材という持続可能な資源を利用する当社にとって、注力すべき要素です。特に、当社は日本有数の古紙使用量を誇る企業として、長年にわたり、さらなる古紙の利用促進と事業活動における環境負荷の低減に取り組みを続けるなど、常に高い責任意識を持って資源の有効利用を続けています。
王子マテリアで生産する段ボール原紙、白板紙などの「板紙」は古紙を主原料として作られており、段ボール古紙、雑誌古紙、各種産業古紙の利用はもちろんのこと、かつては利用の難しかった「難処理古紙」や「機密書類」の有効利用にも積極的に取り組んでいます。

資源循環サイクルのイメージ

紙の原料の約6割は古紙、約4割は木材です。王子マテリアは王子グループの「紙のリサイクル」の中核として古紙回収~製品~古紙回収と循環する古紙のリサイクルシステムを確立し、あらゆる種類の古紙の回収・活用を進め、古紙の利用促進に取り組んでいます。
さらに、王子グループが推進する「持続可能な森林経営」により、国内外で現地の生態系に配慮しながら、木を植え、育て、使い、また木を植えるという持続可能な森林経営に取り組んでいます。これらの資源循環へ取り組む意志のもと、自社およびグループの事業活動における資源循環サイクルを確立しています。

古紙利用拡大の取り組み

新聞用紙、印刷用紙、板紙など多様な紙製品は、新聞、雑誌、段ボールをはじめとする様々な古紙を利用しています。主な古紙の種類と使用される製品の関係は図の通りです。また、王子マテリアでは従来は焼却されることの多かった機密文書や、古紙再生に適さないビニール貼合品、金・銀紙等が含まれた難処理古紙の再生に取り組んでいます。難処理古紙専用の溶解設備「ニーディングパルパー」により再生された古紙パルプは、王子マテリアの主要製品である段ボール原紙に使用されています。

機密書類溶解処理施設(江戸川工場)

難処理古紙溶解設備 ニーディングパルパー(富士工場)

古紙の品質向上

古紙に混入している紙以外の異物や、特殊な印刷や加工をした紙のインクが、紙製品の色の斑点や表面の膨れの原因となり、品質トラブルを引き起こすことがあります。これらの混入物を禁忌品と総称しています。王子マテリアは、古紙問屋や公益財団法人 古紙再生促進センターと協力し、自治体、学校、企業への禁忌品混入防止の啓蒙活動に取り組んでいます。

禁忌品
紙製品ではあるものの
製紙原料とならないもの
芳香紙、臭いの付いた紙 洗剤・石鹸・線香など紙製包装、段ボール箱など
昇華転写紙、感熱性発泡紙 感熱紙、アイロンプリント紙、立体コピー紙(点字用など)
ろう段、ワックス付き段ボール 輸入青果物、水産加工品などが入った段ボール紙
汚れた紙 食品残渣が付着した紙、油の付いた紙
紙以外のもの 石、ガラス、金属、土砂、木片、布類、プラスチック類など

※ 公益財団法人 古紙再生促進センターHPより作成

地球温暖化対策

非化石燃料によるエネルギーの積極的な利用を推進しています。

紙のリサイクル、持続可能な森林経営の推進に加え、地球温暖化対策として廃棄物をエネルギーとして利用するための技術導入も推進しています。 大分工場に配備された紙ごみと廃プラスチックから作った固形化燃料を使用するRPFボイラをはじめ、パルプの製造工程で発生する黒液をバイオマス燃料として利用する呉工場の回収ボイラなど、王子マテリアは国内各拠点に、非化石エネルギーを使用する設備を積極的に導入し、事業活動で発生するCO2の削減に取り組みを続けています。

RPFボイラ(大分工場)

回収ボイラ(呉工場)

廃棄物の低減と有効利用の推進

古紙より紙となる原料を取り出す際に排出されたプラスチックなどを燃焼させるエネルギーとして、また製品に使用される水も排水処理設備を介して再利用し有効活用しています。事業、製品に関わる全ての面からリサイクル、有効利用に努めることで、より地球、社会環境に配慮した事業活動を目指しています。

焼却炉〈流動層式〉(佐賀工場)

排水処理設備(佐賀工場)